靴みんごぶろぐ

靴屋で働く22歳 のぞみんごです。革靴の沼に肩までどっぷりと浸かった日常をお届けします。

mingo式フルメンテ! ①汚れ落とし編

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こんにちは!!
名古屋の靴屋店員・のぞみんごです(^▽^)/


さて、今回は革靴を履くうえで絶対に欠かせない、
「フルメンテ」について解説していきます!


タイトルに「mingo式フルメンテ!」


なんて謳ってますが、一般的に知られているフルメンテにちょっとだけ我流のエッセンスが加わっているだけなので、あんまり期待しないでくださいw

フルメンテをする理由と頻度については、こちらの記事で取り上げていますので、チェックしてみてください♪

nozomingo.com

ちなみに、なぜ「mingo式」かというと、


カッコつけただけです、はい。。。


フルメンテとなると、かなり長丁場になりますので、

 1. 汚れ落とし・ソールケア

 2. 内側のケア・クリーム仕上げ

 3. ワックス・鏡面仕上げ

の、3部構成でいきたいと思います!


今回は、


1. 汚れ落とし・ソールケア


について、詳しく解説していきます(`・ω・´)b

全ての解説が終わったら、総集編の記事も作りますので、そちらもぜひご覧ください(^▽^)/

では、どうぞ!!

○ 使う靴の紹介

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今回使用する靴は、 「アルフレッドサージェント」のセミブローグです!

革質の特徴は質実剛健かつ緻密」

分厚くてしっかりとした革にもかかわらず、きめ細やかでなめらかなところが魅力ですね☆

あと、この靴めちゃくちゃ履き心地良いんですよ!!

今まで履いてきた靴が靴じゃないんじゃないか?

ってくらいに!

ちょっそれは言い過ぎかもしれませんが、手持ちの靴では間違いなくNo.1です!

今まで履いてきた中でコレを越えてくる靴は、レザーポートさんIRON DRESS くらいでしょうか・・・。

IRON DRESS は履き心地が良すぎたあまり、一気に2足オーダーしちゃいましたw

届いたらレビュー記事あげますので、お楽しみに!!


○ ケアの大まかな流れ

今回行なう手順としては、

 紐を外す

ホコリを落とす

ワックス層を崩す

強めのクリーナーでクレンジング

マイルドなクリーナーで汚れ落とし

ソールケア

という流れです。

それでは詳しくご覧ください!


1. まずは紐外し

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最後の一列は面倒臭がりました。許してください。。。

最初は紐を外しましょう。

正直紐外すのって面倒ですよね、付け直すときはもっと億劫・・・。

でも、めげちゃいけません!!

紐を結ぶときに、鳩目(紐を通す部分)には結構な負荷がかかります(;´Д`)

ここをケアせずに放っておくと、最悪の場合、


革ガ裂ケマス(アメニモマケズ風)


まあ、そんなことはほとんどないとは思いますが、靴全体に均一に油分・水分が行き渡っていないと、最悪そういうケースも起こりかねない、というわけです。

夏祭りで金魚すくいをやったことがある人なら分かると思いますが、

へたくそな人って一瞬でポイが破けますよね。

あれは、すくい方のコツがつかめていない、というのもあるのですが、

そういう人に限って、ポイ全体を水に浸さずにスタートしちゃってるんですΣ( ̄□ ̄|||)

というのは、すくう部分の紙が濡れているところと濡れていないところでは、紙の強度が変わってしまうため、その境界から破れてしまうということなんです。

これが、一概に革にも言えるわけではありませんが、そうなるかもしれないと思ってケアする方が安心ですよね(*´з`)


2. ホコリ落としは”豚毛”を使うべし!

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次はホコリをしていくわけですが、

はい、ゼッタイここでアンチが現れますね。

「おいおい、ホコリ落としは”馬毛”に決まってんだろw 広辞苑にだってそう書いてあるぜw」

もちろん馬毛を否定しているわけではありません。僕だって家から帰ってきたときのデイリーメンテナンスとしては馬毛をよく使います。

しかし、馬毛のコシの強さでは、

コバの汚れが落とせないのです!!

馬毛ブラシを持っている人なら分かると思いますが、馬毛ブラシの特徴は、

・毛足が長い

・コシがやわらかい

・デカい

これは、だれが何と言おうと変えられな周知の事実です。

この特徴では、アッパーのホコリを大まかに払えても、コバに入った汚れを掻き出せません( ;∀;)

そのため、

コシが強く毛足が短い豚毛を使う

ということをおススメしています。

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まずは全体をブラッシング

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コバの汚れもしっかり掻き出す!

逆に言えば、コバの問題が解決できれば正直なんでもいいので、コシの強い歯ブラシなどでも構いません(`・ω・´)b

では、なぜ僕が豚毛を使うのかというと、

この後にも豚毛が登場するので、何個もブラシを使ってたらメンドクサイからですw


3. 鏡面は豚毛でぶっ叩け!

次は、鏡面を落とす事前準備として、ワックスの層を破壊していきましょう!

この手順を踏むことで、この後のクレンジングがかなり楽になります♪

ちなみに、鏡面磨きをしていない人は無視してください(^▽^)/

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手首のスナップを効かせてドンッ!!

ちょっと見づらいですが、かなり力強くぶっ叩いてください。

「え、こんなに叩いて大丈夫…?」

と心配される方もいらっしゃると思いますがご安心を。

この程度で悪くなるような革は、靴には使われておりません!

しっかりワックス層のみ壊してくれますので、大丈夫です(`・ω・´)b

叩いた後は、がしがしブラッシングしましょう。そうすると、よりクレンジングしやすくなるので、やってみてください(^▽^)/


4. ワックスにはハイシャインクリーナー!

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ハイシャインクリーナー。他のブートブラックと判別しにくい…

次は、ハイシャインクリーナーでクレンジングしていきます。

ここで一つ注意ポイント!!

ワックスを施していない人や、油性クリーナーを使っていない人は、ハイシャインクリーナーを使う必要はありません!

ハイシャインクリーナーは飽くまで、普通のクリーナーでは落としにくい油分・ロウ分を落とすためのクリーナーなので、乳化性クリームのみで仕上げている靴に、わざわざ強力なクリーナーを用いなくても大丈夫、ということです。

では、気を取り直して、

まず、つま先・かかとに施している鏡面部分をクレンジングしていきます。

感覚的には、革の表面に乗っかっているワックスを溶かしていくように、優しく塗り込むとgoodです。

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粘性が高く、触り心地は油性クリームみたい。

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ちょっとだけ取って

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優しく塗り込むべし、塗り込むべし!

ガチガチに厚塗りしていない限り、2、3回こすればだいたい落ちますので、あまり時間はかかりません(`・ω・´)b

粘性が高く、シミになりにくいのもオススメポイントです☆

トゥが終わったら、次はアッパーもクレンジングしていきます。

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アッパーも低用量・低圧力がコツ

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左足のみクレンジング。結構落とせてますね!

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落とした後のネル生地。結構ゴッソリいってます。

ちなみに、

サフィール・レノマットリムーバー

モウブレイ・ワックスクリーナーなど、

液体タイプの強力なクリーナーをクレンジングに使う場合もありますが、これらのタイプは浸透性が高すぎて、必要以上に油分・ロウ分を抜き去ってしまうので、あまりオススメしていません('Д')

なかには「リグロイン」という、ほぼガソリンのトンデモアイテムを使う方もいらっしゃいますが、こいつは一瞬でワックスを取り去れる変わりに、強力すぎて革に含まれる油分・ロウ分をカラッカラに抜き去ってしまうので、取り扱いには注意です(;´Д`)

かくいう僕も、昔は液性のクリーナーやリグロインを使っていましたが、割と高頻度に使ってしまったせいか、一年ほどでバーウィックの革質が完全に死んでしまい、シワシワになってしまう事態に陥ってしまいました(´;ω;`)

ですので、もし使用する際は、低頻度・低用量を心がけてお使いください!


5. 残った汚れにはレーダーオイル!

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ビンのデザインが、何ともいえない可愛らしさ。

クレンジングが終わった後は、取り切れていない汚れをタピール・レーダーオイルで拭き取っていきます!

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ネル生地にボトル口を傾けて・・・

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少量とる(取り過ぎ注意!)

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取った後は、指でなじませると尚よし

他のクリーナーとは一線を画す、ほぼオイルのクリーナーです。

あまり汚れを落とせなそうな印象ですが、これまたこいつが優れモノなんです。

古くなったロウ分をしっかり取り去るだけでなく、古い油分と新鮮な油分の入れ替えをしてくれるのです!

この「油分の入れ替えが同時にできる」というのがポイントですね。

クリーナーには「古い油分をがっつり抜き取ってから、他の用品で新しい油分を入れ直す」というものが多く、一回靴がカラカラになってしまう時間が生まれてしまいます。これの時間が個人的には良くないなと思っているので、それを防ぐにはこのレーダーオイルがバッチリですね!

他にも、サフィール・レザーバームローションも同じように、油分の入れ替えが同時にできるのでオススメです(^▽^)/

ただ、ほぼほぼオイルなので、勢い余って塗り過ぎるとベッタベタになってしまい、表面が乾くのに一週間くらいかかってしまうので要注意です(;'∀')

また、僕の大好きなTwitterフレンドの ピカ靴さん (@pipipipikakutu) | Twitter ピカさん調べでは、レーダーオイルに含まれるオレンジテレピンオイルなどの精油、つまり柑橘系エッセンシャルオイルは、分量によっては皮革を痛める可能性があるそうなんです(◎_◎;)

たしかに、柑橘系のエッセンシャルオイルって直に肌に塗らないですよね。

調べてみると、これらのオイルには「光毒性」という性質があるらしく、皮膚に塗った状態で光に当たると肌を痛めてしまうそうなんです。

なので、もしこの性質が皮革にも当てはまるのであれば、付け過ぎには要注意ですね(;'∀')

ピカ靴さん、教えていただきありがとうございます!!

話が逸れましたが、早速塗り込んでいきます!

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付け過ぎ・塗り過ぎに注意すれば、あとはテキトーで大丈夫!

オイルの量は片足につき1回で大丈夫です! 全体をマッサージするように、少し力を込めながら浸透させていきましょう。

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ほら、結構落ちるんですよコレ

これで古いロウ分・油分はしっかりと落として、新鮮な油分の補給は完了です!

そして、この状態で、


1日放置!!!


「えぇ、ながっ!?!?」

という声が聞こえてきますねw

やはり、オイルということもあり、表面が乾燥するまでに結構かかるんです(;´Д`)

でも、これをしっかりと乾かしてあげることで、次のステップのクリーム仕上げの完成度が劇的に変わってきますので、じっくり一日待ちましょう!




6. ソールケア忘れはダメ、ゼッタイ。

さて、長かった汚れ落とし編もこれでフィナーレ。

最後はソールケアです!

おそらく、ソールケアは結構忘れがちな人が多いと思います。ですが、誰がなんと言おうと靴の部位で一番酷使されているのは、間違いなくソールです。

歩くたびに地面というやすりでゴリゴリ削られているわけですから、一番傷みが早いに決まってますね。

そして、土やほこりと直に触れ合うので、結構すぐに乾燥してしまうんです。困ったことに、乾燥が進めば進むほど削れやすさは増大していくので、定期的なメンテナンスは欠かせません!

使う道具はこちら!

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はい、またまたレーダーオイル笑

でもこの子はホントに万能なんです!

油分補給は間違いなくピカイチで優れていますし、抗酸化作用防カビ防腐効果も期待できるので、ソールには持って来いです☆

と、まあすごくオススメはしていますが、ここで断言します。

ソールケア用品は、油分補給ができればぶっちゃけ何でもイイですw

もちろん、ソールケア用品を使えば間違いないですが、靴クリームやミンクオイルなど、油分がちゃんと充填できるものがあれば、わざわざソールケア用の栄養剤を買う必要はありません。

ただ、靴クリームやミンクオイルを塗った後は、かなり滑りやすくなってしまうので注意が必要です!

レザーバームローションやダビンオイルもオススメですよ(^^)



はい、前置きが長すぎるのが僕の悪いところですね.

ゆくゆくは改善しますので、もう少々お付き合いください( )

それでは塗っていきましょう!

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ちびちび塗らずに問答無用でぶっかけます。

ブラシや布で塗る人もいますが、こっちのが手っ取り早いので、ソールにダイレクトアタック!!

(画像入れ忘れましたが、ソールの汚れを取るために、あらかじめ毛足を短く整えた豚毛ブラシでブラッシングしておくとなお良しです!)

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しっかり垂らしたら、手でぬりぬり

まんべんなく塗り広げていきます。かなりぐんぐん吸っていくので、塗る回数はソールの乾燥状態に合わせましょう。

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トップリフトも忘れずに

ここも削れやすいので、ちゃんと塗りましょう(`・ω・´)

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塗り終わったら、しっかり乾燥

油分が床に付いてしまうので、乾かすときはソールを浮かせた状態で乾燥させてください。

これでソールケアはOKです!

これも一日置いておけば、しっかり浸透しますので、アッパーとともに気長に寝かせておきましょう(`・ω・´)b

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○ 終わりに

皆さんの汚れ落としの工程との違いはいかがでしたか??

特にハイシャインクリーナーに関しては、結構トリッキーな汚れ落としの方法かと思います。

僕は、TWTG(The Way Things Go) の石見さんや、Y's shoeshine の杉村さんが固形タイプのクリーナーを使っているのを見てから使い始めましたが、初めて使ったときは使い勝手の良さに非常に驚いたものです(◎_◎;)

よければ、皆さんの汚れ落としの工程もお聞かせください!!

ブログやTwitterでのコメント、お待ちしております(#^.^#)

次の記事は、

第二章 「内側のケア&クリーム仕上げ」です!

それでは、お楽しみに(@^^)/~~~

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