こんにちは!
名古屋の靴屋店員 のぞみんごです!!(^▽^)/
いやー、それにしても、前回はなかなか重厚な内容でしたね(;'∀') あれで、まだ第一弾ですから。ここからまだまだ第二弾、第三弾がありますからね! 量的に読むのがしんどくても、ちょいと我慢してついてきていただければ幸いです( ;∀;)
というか、原因のほとんどが、僕の綴り方に問題がある気が・・・。
話が脱線したり、例え話に熱くなったり。。。(-_-;)
でも、それがこのブログの個性ということで!! ポジティブに捉えていきましょう(#^.^#)
ただやり方だけつらつら述べていても飽きちゃいますからね! その辺を醍醐味だと思って、優しい眼差しでご覧いただけたら嬉しいです(´ω`)
では、前置きは置いといて、早速フルメンテ特集 第二弾
「内側のケア&クリーム仕上げ編」にいきましょう!!
○大まかな流れ
今回の流れは、
①内側のホコリ取り
②内側の保革
③アッパーの保湿
④油性クリームで仕上げ
の4ステップです!
前回よりもステップが少ないので、多少は気が楽になったかと思います(^▽^)/
でも、今回の章も非常に大切な工程になってきますので、見逃し厳禁ですよ!!
1. 靴の中のホコリは一掃!
まずは、靴の中に潜んでいる汚れを取っていきましょう!
まさかとは思いますが、
「またまた~、別に雨に降られたわけでもないし、靴の中なんて汚れてないですよw」
なんて思ってないですよね?(-"-)
はい、おどしてすみません(-_-;)
実は、革底の乾燥と同じくらい見落としがちなのが、靴の中の汚れなんです!
ほとんどの人が、靴下を履いた状態で靴を履くと思いますが、実はこの「靴下」というのがこの話のミソなんです(◎_◎;)
急な質問しますが、
皆さん、ホコリの成分って調べたことありますか?
テレビでちょくちょく取り上げられる内容なのでご存じの方も多くいらっしゃると思いますが、ご説明すると、
ホコリの構成要素の半分以上は衣類などの繊維なんです!!(ダスキン 2008年調べ)
びっくりですよね(_) なんと約56ポイントが繊維で構成されているそうです。次に多く占めているのが砂ホコリで約27%です。
そう知ったうえで考えると、ホコリが灰色なのって、様々な色の繊維片が絡み合っているからなんですよね、納得納得(゚д゚)(。_。)
細かい数値は、ダスキンさんのサイトに記載されているので、そちらをご覧ください。
www.duskin.jp
つまり、何が言いたいかというと、靴下は、他の衣類と同様、綿や毛、ポリエステルなど素材からできています。それが歩行に伴い靴の中で擦れることで、靴下の繊維がほつれて徐々にホコリが溜まっていく、ということなんです!
オシゴトに行くだけで1日8~10時間履きっぱなしですから、それを1ヶ月、2ヶ月と放っておいたらとんでもないことになりますね(゚Д゚;)
で、ただホコリが汚いだけならまだマシなんですよ。
何が問題かというと、ホコリは汗(水分)をよく吸ってしまうんです! 大半が繊維や砂ホコリですから、想像つきますよね(;´Д`)
そして、水分がホコリに溜まっていく先にあるのは
カビ!!!
もう、ホコリを取り除かなければいけない理由は分かりましたよね。
内部のホコリを取らなければ、カビがすくすく育つための好条件である
・水分(カビの栄養)
・酸素(活動活性に必要)
・湿度(住みやすい環境)
が、フルコンボだドン!!!
なのです!(完全にふざけました)
そして、もう一つ与えてはいけないのが「時間」です。この状態で放っておいてしまうと、カビさんたちが好き勝手に増え続けて、気づいたときにはもう取り返しのつかないことに!!!
という状態になりかねません(´;ω;`)
ですので、フルメンテのときだけと言わず、1日履き終わったあとのデイリーメンテナンスとしても取り入れなければいけないほど重要な工程なんです!
まさか、ホコリ落としでこんなに熱く語ってしまうとは・・・。ちょっとスタートダッシュが過ぎましたw でも、これでホコリ落としの重要性が伝わりましたよね?? ぜひおうちに帰った後は必ず靴の中のホコリを取りましょう(^▽^)/
では、ホコリを取っていきます!
ホコリはつま先によく溜まるので、指や布、使っていない歯ブラシなど、奥まで届くようなものを使って除去しましょう!
僕も毎回やるのはどうしても忘れがちなので、3回分くらいの蓄積ですが、3回履いただけでこれだけ溜まるんです! 逆に靴下大丈夫かな?って思うくらいですねw
2. ライニングにも○○を使うべし
ホコリを取った後は、しっかりと靴の内側もケアしていきましょう! ホコリたちは、汗を吸っていくのと同時に、靴が持つ油分・水分も抜き取ってしまうので、これを補う必要があります。
さあ、使っていくのはこちら!
はい出ました、またレーダーオイルw
これだけ出番が多ければ「一本買っておこうかな?」と思ってもらえるかなという、ある種の戦略ですねw しかし、ホントにイイものしか紹介する気はありませんので、だまされたと思って買ってみてください!!
item.rakuten.co.jp
はい、本題に戻りまして、前回の記事でも言いましたが、こいつには保革効果に合わせて、オレンジテレピンによる洗浄効果や、なたね油・ひまし油による抗酸化作用、そして酢による防カビ・防腐効果もありますので、内側のケアにはピッタリですね(☆。☆)
カビ予防の他にもケアしなければいけない理由があるんです。
このように、靴の内側に保湿・保革をしてあげないと、乾燥や栄養不足によるインソール割れが起こってしまうのです!
この靴は、まだ靴磨きを覚えたてだった頃に買ったトリッカーズです。あの頃は「何このクレムってやつ、めっちゃ光るじゃん!! すげー(゜Д゜)」なんて、アホなこと言ってましたねw そんな時期に内側のケアなんて知るはずもなく、気がつけば、馬の背を分かつ夕立のような、見まがいようのない亀裂がインソールに走っていました・・・。
みなさんも、こうなりたくなければ黙って内側のケアをしてください(威圧的)
では、ケアしていきましょう!
もし、この時点で靴の中にカビを見つけてしまったときは、消毒用エタノールを布にとって、カビがいなくなるまで消毒しましょう! ソールにカビが生えたときに試したことがあるのですが、シュワシュワが消え始めたらOKですd(^_^o) シュワシュワは、カビに反応して除菌している証拠なので、割とこれで判断できます(^^)
また、乾燥が進んでいる場合は、オイルを入れる前に、デリケートクリームを塗ってみてください!
あれ、でもなんで泡立つんですかね? 過酸化水素と血中のカタラーゼの反応で発生するって学校で習ったけど、レザーソールにもカタラーゼって含まれてるんですか? 誰か教えてください!!( ;∀;)
なんで指で塗るのかって?
そんなの布を用意するのが面倒くさいからに決まってるでしょう!!!(だれか僕の横着さを叱ってください)
というのは茶番で、今回の場合はあまり汚れが目立たなかったので指塗りしました。基本的には布に付けて、やや力を込めて汚れを落としていくイメージで塗っていきましょう。
かかとはケアを怠ると、ビリッ!!っと破れてしまうので要注意です(゜ロ゜屮)屮
こんな感じでしっかりと内側のケアができたら、待ってました!! ようやくアッパーのケアです(^_^)
3. 水分補給も忘れずに!
これから靴クリームを塗っていくわけですが、まずは保湿をしていきます! レーダーオイルで油分補給はしましたが、まだ水分は入れてないですよね。革には、油分も水分もどちらも必要なので、つや出しをする前にこれを行ないます。
使うのは、コロ二ル・シュプリームクリームデラックス!
こいつを使って保湿をしていきます(`・ω・´)b
なぜ、シュプリームを使うかというと、
①爆発的な浸透力
②オーガニックな保湿成分
③使用後のサラサラ感
この3つの理由があります。
詳しくは、別記事にして取り上げようと思いますが、一番僕が評価しているのが③の使用後のサラサラ感。とにかく、これを使ってブラッシングした後のサラサラ感は凄まじいんです!! どんなにベタベタに塗ったとしても、なぜか表面がさらっさらのつるっつるになってしまうんです。まるで女性用生理用品のCMかっていうくらいに。(性差別の意図は一切ありません、女性は尊重・尊敬・大好き万歳\(^o^)/)
そのため、レーダーオイルのデメリットの一つであるペタつきに対しても絶大な効力を発揮します! 基本的にレーダーオイルのペタつきが収まってからしか塗らない方がいいですが、万が一ペタつきが収まらなかった場合でも、こいつをひと塗りすればあら不思議! 一瞬でさらっさらになるんですΣ( ̄□ ̄|||) 過去に、浴びるようにレーダーオイルを飲ませてしまい、一切の輝きを失ってしまったトリッカーズのカントリーブーツも、シュプリームクリームのおかげで復活を遂げたのです!(なにかと不運なトリッカーズ・・・。でも僕は大好き)
おそらく、クリームに含まれる「フッ化炭素樹脂」ってのが作用しているんだと思います! ちなみに、通販サイトの紹介文に、フッ化炭素樹脂により防水効果も期待できます」との記載がありますが、絶対に期待しないでください。どんなに塗っても“防水”と謳えるほどの撥水性は付与されませんのでご注意を。
ああ、また脱線を・・・(;´Д`)
シュプリームの魅力をお伝えしましたが、逆にいえば、クリーニングの段階でレーダーオイルを使わないのであれば、普通のデリケートクリームで構いませんし、レザーバームローションを使うのであれば、デリケートクリームすらいらないという・・・。あれ、mingo式のメリットって・・・?
危ない危ない、危うく信条を見失いかけましたw 僕は自分のフルメンテに自信を持ってますから! 信じてついてきてください(`・ω・´)b
では、塗っていきましょう!
item.rakuten.co.jp
まずはレーダーオイルが乾いているのを確認。ある程度乾いていればOKです。
かなりとろとろですね! ふつうのデリケートクリームとはちょっと違う、ハリのあるとろみです。高級な化粧品のクリームにこういうのありますよね。母親が使ってたドクターデヴィアスにこんなのありました。あれ高っけえんだよな(~_~;)
塗り方のコツは一切ありません。クリームの浸透性と僕を信じて、全体を包み込むようにベタベタと塗り込んでください。
無造作に塗り広げてもこの通り。「こんなに塗ったらやばくない??」と思うかもしれませんが、ものの数十秒で浸透するので大丈夫です!
浸透後は豚毛でがしがしブラッシングしていきましょう!
これで保湿は完了!! 次は最終ステップ、油性クリーム仕上げに入ります!
4. 靴クリームは薄く、強く!
シュプリームでの輝きを見ると必ず出てくる意見として、
「え、これでフィニッシュで良くない?」
というものがあります。先に言ってしまうと、油性クリームで磨いたときとの差は、正直あまりありません。
むしろ、磨き上がったときの一時的な輝きはシュプリームの方が勝るかもしれません。そう、一時的な輝きは。
ここがポイントなんです。シュプリームクリームは、最初の輝きにおいてはピカイチに良いんですが、どんな原理なのか、すぐにその輝きが低減してしまうんです。
もしシュプリームにこの性質さえなければ、僕もシュプリームだけで終えられるし、皆さんもここまでで読み終えられるし、いろいろウィンウィンなのにね。残念でした。僕の長文地獄からは逃しませんよフフフ。
ということで、この問題のアンサーとして登場するのが、サフィールノワール・クレム1925です。
このクリームの良さは、
①奥から溢れ出るような艶
②輝きの持続性
③伸びの良さ
④発色の良さ
この4つが個人的に推しポイントです。
特にお伝えしたいのが、②輝きの持続性 と、③伸びの良さです。油性クリームのさがでもあるのですが、油分が強く、塗りすぎるとペタつくという特徴があります。これがなかなかネックで、水分含有量が少ないとどうしても伸びが悪くなりやすく、塗りすぎてしまうことが多くなります。しかし、塗らなすぎると輝きとその持続性を欠いてしまうんです。
この問題を解決してくれるのがクレムなんです。クレムは油性クリームにも関わらず、めちゃくちゃ伸びが良いんです! 伸びがいいと、少量でも広範囲に塗り広げられるので、塗り過ぎ防止になります。そして、少量でも劇的に光るのがクレムのもう一つの魅力。この2つが合わさることで、クレムを最強の靴クリームたらしめるのです(※この上ないほど個人的な意見です)
ただ注意して欲しいのが、クレムの成分上の特性である「油性」というポイント。
個人的な見解ですが、油性クリームと対をなす、水分を含む「乳化性クリーム」と単体で勝負したとき、保湿においても栄養においても乳化性クリームに劣っているような印象があります。なので、クレムを最強たらしめるには、クレム使用前に水分補給メインのクリームを使うという前提条件が適用される場合のみとしますので、そこだけお忘れのないように。
さて、それでは塗っていきましょう!!
補色もしていきたいので、今回はコニャックを使っていきます。元のカラーに近い物を選ぶことで、シミになるリスクを低減できるので、色選びは少しだけ慎重になるといいかもしれません。
にしても、コニャックって響き、可愛いですよね。コニャック、コニャック・・・。結婚したらブルターニュとか飼って、コニャックって名付けようかな(奥さんから絶対反対される)
塗りすぎには要注意。1回で取る量はホントにこれだけで十分です。これ以上取るとペタつきますし、結局ブラッシングや乾拭きで塗り過ぎた分を拭き取ってしまうので、単純にもったいないですね。
ここでもう一つ塗り方のポイント。
塗るときは、結構圧をかけて塗ってください。表面をなでて塗り伸ばすだけでは、革への浸透がしにくく、伸びの良さも活かせません! なので、ある程度指圧をかけてマッサージするように塗り込むとgoodです(`・ω・´)b
全体に塗り終わったら、10分程度寝かせると完璧に浸透してくれるので、しばし待ちましょう(*´з`)
浸透が終わったら、ふたたび豚毛でがしがしブラッシング!! 今回は、クレムはブラッシングすればするほど輝きを増していくので、できるだけ長めにブラシをかけていきましょう(^^)/ 腕が痛くなるくらいまでやったら反対の足もブラッシング。それを2、3回繰り返せばバッチリです!
豚毛が終わったら、馬毛でもブラッシングしていきましょう。馬の毛はコシが柔らかく表面を整えてくれるので、艶がより一層引き立ち、ワックス仕上げの出来も良くなるのでオススメです!
少し塗りすぎてしまったと思った方は、ブラッシング後にネル生地やグローブクロスで拭き取っておくと安心ですね(^。^)
これでクリーム仕上げの工程は終わりです!!
○終わりに
みなさん、お疲れ様でした!
今回もかなり長丁場になりましたねw 別に、作業自体はそんなに時間かからないんですよ。ただ文量がw
僕の前置きや脱線が長いばっかりに申し訳ないです。前回の記事で「改善します!」とか言っていたくせに、完全に開き直ってます(^0^;)
まあその件は皆さんになれてもらうということで置いといて、
今回の内容について、レーダーオイルの使い勝手の良さや、シュプリームからのクレムの行程など、かなりこだわりと確信を持っていますので、ぜひ試して欲しいです(´ω`)
次はいよいよ第三弾「ワックス仕上げ編」です!
mingo式のワックス仕上げとはいったいどんなものなのか・・・。わくわくしながら待っていてください!!
それでは!ヾ(´∀`)ノ
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